生きづらいですかー!(クロモジ:生きづらいでーす)
しかし、かのアドラー曰く、自分の心がけ次第で世界は変わるのだそうです
つまり、生きづらさも考え方を変えれば、多少マシになる可能性があるということです
ということで、生きづらさの解消につながる考え方を、『幸福論』をベースに紹介します
考えすぎるな
「考えすぎずに気楽に行こうぜ!」ということです
…混乱が引き起こされているほとんどすべての原因は自分自身を考えすぎるということ
自分自身を思い込みすぎるということ
不幸がつらいのは自分の不幸をどうしても考えてしまうからだと言い張っている痛みがますますひどくなるのは、
おそらく、痛みについてあれこれ思惟をめぐらすからであろう
自分の苦しみや辛さは、自分の内面を考えすぎることから生じている
しかし、人間は情念に身をまかすやいなや驚くほど単純で愚かな人となってしまう
加えて、考えすぎは、視野が狭くなったり、感情的になって考えられなくなることにつながってしまう
自分がほんとうに得たいと思うことを欲すること、
これは往々にして、人生の極意でもある
あれこれ考えすぎず、やりたいことにまっすぐに向かっていくのが人生だということ
つまり、自分の内側に目を向けすぎず、やりたいことを考えて楽しく生きようということですね
期待するな
一方、うまくいかない理由を外側に求めすぎるのもよくないです
自分の周りの人や事物のせいにしないで、まずは自分自身に注意を向けるのが賢い道であるということだ。
自分の内面というよりは、自分のやり方や考え方について「こうしよう!」と考える
幸運も不運も当てにせず、底荷を捨てて、風向きにしたがうべきであることを教わるであろう
どんな状況でも、常に自らのやり方を振り返り、できることをやることで自然と進んでいく
目の前のことに集中して取り組んでいたら、予想もしなかった場所に行き着くことがあるかもしれません
恐れるな
しかし、未来に不安を感じて、足を止めてしまうこともあるかもしれません
そんな時でも、怖がらずに進んでいこうということです
恐怖から生まれる心の動揺はおのずと病気を悪化させることになる
「イメージは現実化する」と言うように、「こうなったらどうしよう…」という恐怖が現実になってしまう
そうでなくても、考えるだけで体調が悪くなります
1914年の不幸(第一次世界大戦)は、思うに、要人たちがみんな、不意打ちをくらったことから生まれたのだ。そこから彼らは怖がってしまった。
人間が怖がると、怒りは遠からずやってくる
第一次世界大戦は、そういった恐怖が引き起こしたものではないかとアランは言います
…まちがっているのは自分の考えが情念の言うなりになっていること
大切なのは、恐怖に支配されて、自分の「やりたい!」に進むことができていないこと
つまり、怖がらずに、一歩一歩自分の思う方向に踏み出していこうということですね
とりあえずやってみろ
とはいえ、失敗が怖くて、一歩が踏み出せない
そんな時は、やってみないと分からないからやってみるのがいいということです
考えに引きずられて悩むが、行動することによってふっきれるのだ。
人間は死を考えるやいなや死がこわくなるものだ。その通りなのだ。
しかし、考えるだけで何もしなかったら、どんなことでもかならずこわくなる。
悩んでいることでも、やってみたら意外とそうでもないものでして
『死ぬこと以外かすり傷』じゃないけど、大半のことって慣れるものです
不安になやまされている時は、理屈でもって考えようとするのはやめたまえ
要するに、なんとしても出発することが必要である。
どこへ行くかを考えるのは、まず出発してからのことである。
だから、「できるかな…」という不安をふっきって、「えいや!」とやってしまう
あれこれと考え込んでいる人はけっして決めることができない
仕事のとほうもなさと、人間の弱さを考えたなら、人は何もできない。
したがって、まず行動し、自分のやることだけを考えるべきだ。
そうでないと、進む方向が決まらないから、やることも決まらない
ただ、時間だけが過ぎていきます
どんな運命でもそれをよいものにしようと欲するならば、よい運命となるのだ
覚悟を決めて取り組めば、大変なことも楽しいことも含めて、後悔することなく進むことができる
とりあえずやってみて、「よし、これをやろう!」と進んでいくと悪い結果にはならないのではないでしょうか?
少しずつ思考のクセを変えていこう
今回は、生きづらさの解消につながる思考を紹介しました
『幸福論』は、古めの例え話が出てくるので少々読みにくいです
が、よく読んでみると「令和も同じことで悩んでるよ!?」と、昔からの悩みが変わっていないことを知り、安心してしまいました
今も昔も、人間は悩み苦しみながらも、生きてきた
だから、考え方を工夫して、この生きづらい社会を生き抜いてやりましょう!
では、また
参考書籍:『幸福論』(アラン著,神谷 幹夫訳, 岩波文庫 )